2022年(令和4年)02月28日 月曜日 徳洲新聞 NO.1327 1面

新津・老健かまくら施設長
瑞宝中綬章を受章
日本学士院でスライド講演も


徳洲会オンコロジー(腫瘍学)プロジェクト顧問の新津洋司郎・介護老人保健施設(老健)かまくら(神奈川県)施設長は瑞宝中綬章を受章した。同章は公共的な職務の複雑度、困難度、責任の程度などを評価し、重要と認められる職務を果たし、成績を上げた人物に授与される勲章で、新津施設長は長年進めてきた多岐にわたる医学研究の成果が評価された。


【勲章と賞状を前に笑顔の新津施設長】

【新津施設長(右)と恩師のアーヴィン・リストフスキー米アルベルト・アインシュタイン医学校生化学教室准教授(1972年撮影)】

 

新津施設長は1988年から札幌医科大学医学部第4内科学講座(腫瘍内科学講座)教授を約20年、2008年から同大特任教授を約10年務め、20年10月に老健かまくら施設長に就任。08年からは徳洲会オンコロジープロジェクト顧問も務めている。

現在は施設長の業務を行いながら、勤務後の時間を使いライフワークである研究活動にも注力。湘南鎌倉総合病院(神奈川県)のバックアップを受け、同院先端医療センターオンコロジープロジェクト室長として、湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)で研究に取り組んでいる。

最近では、膵臓がんや大腸がんなどの原因となるKRAS遺伝子の変異と、がん細胞増殖の仕組みに関する研究で、特定の酵素が増殖に関与していることを突き止め、20年8月に英語論文を『PNAS(米国科学アカデミー紀要)』に発表。また、新津施設長が開発した肝硬変治療薬の治験が米国で進行中。肝臓の再生医療の研究も進めている。

受章に際し新津施設長は「長い間、研究をしてきた成果が認められ、うれしく思います。研究を支えてくれた多くの仲間がいますので、代表して私が受章したのだと理解しています」と笑顔。さらに「教授職を退いてから、新たに基礎研究を始める医師も珍しいと思いますが、ずっと患者さんを診てきたから、苦しむ患者さんに何かしたいという思いが強い。だからこそ、最終的に創薬につながる研究活動にこだわっています」と明かす。

新津施設長のKRAS遺伝子の変異とがん細胞増殖の仕組みに関する研究は、日本学士院(学術上、功績顕著な科学者を顕彰するための機関として文部科学省に設置)にも認められ、日本学士院が発行する『Proceedings of the Japan Academy』に英語論文が掲載、内容を紹介するスライド講演も行った。

 

*徳州新聞の記事を引用しています。